「ふっふふ〜ん♪」 ぼくはスキップをしながら森の中をあるいていた。いまからアクマちゃんに会いに行くんだ。となりにはヨウセイちゃんがのっそりついてきている。ヨウセイなのにおっきいヨウセイちゃんは、見ているとなんだかうらやましい。だってぼくはこんなにちびなのに。でも、ガイケンはショウガナイよね、これがぼくのすがたなんだもん。 「やけに機嫌がいいよな、悪魔に会いに行くとなると」 ヨウセイちゃんがニガワライをうかべながら言った。むぅ、なんだそのワライは。 「だって、アクマちゃんだぁいすきなんだもん!」 「……ほんと、妖魔は幼いなぁ思考が」 「…………幼い?」 ぼくはぴたっと立ち止まった。うしろでヨウセイちゃんのおどろくケハイがした。 「ヨウセイちゃんよりぼく、大人だよ? 知らないの?」 ちょっと顔を近づけると、ぼくはヨウセイちゃんにすごんでみた。 「ぼくはセイレイくんと同い年だけど、それでも『幼い』なんて言っちゃうの?」 「うん」 ひくっ ためらいもなく、スパッというヨウセイちゃん。ひどい、ひどすぎるっ。 ぼくは思わずカオをゆがめてしまった。 「外見もそうだけど、中身の性格が幼い。とあたしは思うね」 なおもいうヨウセイちゃんにぼくはふるえた。もう、おこった。ヨウセイちゃんなんかヨウセイちゃんなんか…… 「……いいもん」 「はい?」 「もう、イジワルなヨウセイちゃんなんかきらいだ! アクマちゃんのとこいく!」 「ちょ……妖魔! 待って!」 ヨウセイちゃんのことなんて聞くもんか!! ぼくは森の中をイッキに走った。それでも後ろからヨウセイちゃんのついてくるケハイと足音が聞こえる。なにか言ってるみたい。 ふんだ、しらないもんっ。 「ヨウセイちゃんの言うことなんて聞かないも――――っ!?」 ヨウセイちゃんをムシして走ってると、きゅうに目の前にばさばさぁっと葉っぱにつっこんでしまった。ちょっと、イタイ。 「あー…………。だから言ったのに」 「うぅ」 シカタナイやつだ、ってかんじで見下ろしてくるヨウセイちゃん。なんだかヨウセイちゃんに負けたキブンだ。なんか、くやしいっ。そしてちょっとムナシイ……涙が出てきたよ。 「あ! 妖魔ちゃんと妖精ちゃん? ……って、妖魔ちゃん大丈夫?」 「アクマちゃぁん」 ふと見ると、前のほうからアクマちゃんがかけよってきていた。サスガ、アクマちゃんだ!たすけてって目で見あげた。 「カエルみたいなカッコになってるよ?」 「……」 アクマちゃん……。 うしろでぷっとヨウセイちゃんがわらう声がきこえた。アクマちゃん、ぼく、ちょっとかなしくなっちゃったよ。涙がにじんできた。するとあわててアクマちゃんがぼくを立ち上がらせてくれて涙をふいてくれた。 |